今回は様々な疾患を起こす可能性のある網膜についてお話したいと思います。
網膜はカメラで言うフィルムにあたる部分です。光を感じて電気信号を起こし、脳に伝える働きをします。
フィルムが機能しないと写真が映らないように、 網膜が損傷すると物が見えなくなったり、視界が暗くなったり、景色が歪んで見えたりと非常に多くの症状が出ます。
網膜の疾患は種類が多いため、数ある中から抜粋して代表的なものを説明していきます。
【①黄斑前膜】
黄斑前膜は50歳以上の方に多く見られる疾患です。
網膜の1番後ろにある大事な黄斑部に不要な膜を生じ、視力が下がったり歪んで見えたりします。疾患の原因として硝子体の影響や、加齢が考えられています。また強度近視の方はもちろん、糖尿病や動脈硬化の方も黄斑前膜になりやすいと言われています。
視力が良好の間は経過観察を行いますが、ある程度視力が下がったり、歪みが強くなってくると手術が必要になります。