医療法人恭青会の医療関係者向け情報メール
電子版 慈恩18号

近頃は肌寒さを感じる朝もありますが、ご体調を崩されてはおりませんか。

今回は「近視の治療法や問題点」についてのお話をさせていただきます。

医療法人恭青会
理事長 生野 恭司 
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慈恩編集部

contact@kyoseikai.com

近視の治療法や問題点

前回、小児期に近視になると将来的に強度近視やその他多くの眼科疾病になる可能性が高まるため、早期の近視抑制が重要だというお話をしました。

しかし、完全な抑制は難しいため、海外ではできるだけ近視を進めないようにする「近視コントロール」が中心となっています。

従来から科学的根拠のない民間療法やサプリメント、目を動かす等の運動療法などが提唱されることもありましたが、治療や予防法としては認められていません。

世界的に科学的根拠が確立している治療法は「低濃度アトロピン点眼薬」「オルソケラトロジー」「多焦点ソフトコンタクトレンズ」になり、この順で推奨されていると考えていただいて結構です。

しかし、残念ながら日本では上記の三つの治療法のうち、標準治療となっているものは一つもありません。

日本は有数の近視大国で、その人口もますます増えてきています。しかし、高価な抗がん剤や注射薬等に目が行きがちで、身近にある大きな問題になかなか注目されにくくなっています。そのため近視抑制法の確立も遅れているのが現状です。

世界的に近視が問題なってきており、今後は日本でも注目度が上がっていくと考えられます。これにより上記の三つの治療法も標準治療になっていくと思われます。

そのため、日本近視学会がしっかりとしたエビデンスを発信し、日本眼科医会・日本眼科学会とともに標準治療を作成していく予定です。

簡単な標準治療の説明を日本近視学会監修の「親子で学べる近視サイト」で発信しています。ぜひこの機会にご覧ください。

https://kinshi-yobou.com/treatment.html

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