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まだまだ夏のような暑さが続いております。残暑なお厳しき折、どうかご自愛ください。
 

さて、今回は「フリーライド」についてお話しします。

フリーライドとは、何らかの理由や意思でコストを負担せず(あるいは極端に少ない負担で)サービスを受けることの総称です。一般にサービスやモノはその費用を支払わないと利益を享受することができません。例えば、USJへ行くのもNETFLIXを観るのもお金を払わないといけません。これをサービスの排除性と呼び、コストを負担したもののみが利益を享受できる仕組みになっています。ただ公共性が高いサービスでは排除が難しい場合があります。例えば税金を払っていなくても警察・消防を呼ぶことが可能です。

 

フリーライドの典型例としては町内会や消防団が挙げられます。地域によって異なりますが、公園・街路樹の整備から街路灯の設置、保全、資源ごみの収集など自治体の手の届かない部分を町内会が担っています。最近は面倒だから会費を払わなかったり、労務提供を拒否する人が年々増えています。かと言ってその人の家の前だけ街路灯を消すとか、火事を消火しないわけにはいきません。これが典型的なフリーライドです。学校のPTA非加入者、会社の働かないおじさんなどなど、いろんなコミュニティでフリーライドがあります。問題は非加入者が利益を受け取るだけでなく、善意をもった一部加入者の犠牲の上に成り立つということです。

 

このフリーライドは少子化など社会保障にも言われ始めました。高齢化が進む日本では将来の社会を支える子供が必要です。しかし子育てには何千万もかかりますし、学校整備や医療費補助など多くの税金が投入されています。子供を産み育てるコストを支払った世帯が本来子供のいない世帯が支払うべき将来コストを負担しているのではないかという議論です。

 

社会にコストを完全に平等・公平に負担するのは困難ですし、フリーライド自身も以前からありました。集めた税金をいかに不公平感なく再分配するのかが政府の役割です。多くの組織でも経済的余裕がなくなり、価値観や生き方も多様化しています。従来の規範では今後公平性・持続性は維持できないので、近い将来大きな変革が必要になると考えられています。次の号では公共的側面が多い社会保障におけるフリーライド問題についてお話ししたいと思います。

 

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理事長 生野 恭司
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